介護施設にお世話になっている父親の見舞いのあと、久々に「つるや」のモダン焼きを食べに行った。普通モダン焼きと言うとお好み焼きにソバ玉をぶち込んだものだがゴワゴワしてあまり好きではない。大和高田にある「つるや」は、僕が子どもの時代からの有名店で、ご主人が考え出した他に無い、唯一無二のすばらしいモダン焼きだ。薄く広げた生地の上に、鳥モツを甘く炊いた具を入れた焼きうどんを乗せ、二つ折りにして出して頂く。卓上の甘口・辛口ソースで好みの味にしてテコで頂く。ファーファー、ファクファク。絶品だ。メニューには、普通のモダン焼き・タマゴモダン・スペシャルモダン・豚玉モダンなどと焼きソバがある。今は高齢になられたご主人と奥さん、息子さんでお店は流行っている。
うどん乗せのモダン焼きは昭和25年頃に神戸の『志ば多』というお店が発祥のお店らしいという説があるが、名前の由来は、お好み焼きでもない、焼きそばでもない、今までにない食べ物だから、「今風、現代風でモダン焼き」というのが、定説とのこと。いずれにしても、いわゆる洋食焼き〔メリケン粉の生地を薄く焼いて、その上に別に焼いた具材を乗せる〕の発展系だろう。僕が小学1年の頃、近所のおばちゃんが自宅を改装して開くいわゆる「洋食屋」が何軒かあった。メリケン粉の生地の上にソース味のキャベツを乗せるだけ。自宅からタマゴを持って来れるのは裕福な家庭の子どもで、我が家では無理だった。
つるやへはJR高田駅から東へ徒歩5分。近鉄線からでもそう遠くはないので是非食べに行ってみて欲しい。