「ああ、燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」

始皇帝が亡くなった頃、河南省の日雇い百姓であった陳勝という若者が居た。田仕事の最中に手を休め、空を仰ぎ見て言った。いつか俺が出世してもお互いを忘れないようにしよう、と。それを聞いた仲間の百姓達は、せせら笑った。日雇いの百姓が出世するだって? 寝言を言うな! と。

そう言われた陳勝は、ため息をついてこう言った。「ああ、燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」  〔鴻はおおとり、鵠はくぐい=白鳥の古名

今の世も全く同じだ。くだらん輩が多すぎる。他人の足を引っ張ることだけに血道を上げて、何の為に誰の為に政治家をしているのか、自問もしない。この有名な言葉もきっと耳にも入らないだろう。

陳勝は後に、秦の暴政に対して挙兵し、一時は秦に対抗する勢力となるも、その後の戦いで敗れはしたが、秦の滅亡にむすびついた。日雇い百姓が皇帝になったのだ。いつのときも鴻鵠の志を持ち続けたいものだ。

 

こうこく

くぐい おおとり